ダブルス雁行陣の戦術 12.ストレートアタック
12.ストレートアタック
今回は初級編の最終回です。
これまで何度もお話してきたように、後衛はチャンスメーカー前衛はポイントゲッターなので、決めることができないボールは後衛側に返球するのがダブルス戦術の基本です。
しかし、ときにプロの試合などでもストレートに前衛に向かってボールを打つシーンを見かけます。 どのようなときに打つと有効でしょうか。
1.ポーチに出てくる相手
2.セカンドサーブなどで浅いチャンスボールがきたとき
などです。
1のポーチに良く出てくる相手に対しては前回、前衛が下がり後ろ平行陣になるのがひとつの対策だというお話をしましたが、特にサイドにきたボールなどではストレートに返球することでポーチをけん制することは有効です(状況によってはストレートロブも有効)。逆にストレートに打ってこないと分かれば相手はポーチに非常に出やすくなります。
しかしながら、相手の前衛が少し上手であれば相手のチャンスボールになってしまうことはこれまでお話してきたとおりです。また、ストレートはネットが高く、距離もクロスより短いので、ネットもアウトもしやすいのでミスの確率も高くなります。相手がポーチに動くのをみてからストレートに打つときは決まる確率も高くなりますが、相手の動きにかかわらずストレートに『決め打ち』で打つときには常に相手の返球を考えなければいけません。
ストレートアタックに対する返球はいろいろなコースが考えられますが、打った後は以下のようなコースは想定する必要があります。 Aオープンになるセンター B逆をつくストレート Cドロップボレー A・Bにかんしては相手のボレーの面を予測して後衛(4)が追いかけるしかありません(図12-1)。サイドからストレートに打った後にはセンターに戻りますが、スプリットステップを踏まなければBの方向に逆をつかれたら取れません。 特にポジショニングで気をつける必要があるのはCのドロップショットです。これも想定していないとなかなか取れません。後衛の反応がよければ取れる場合もありますが、図12-2を見れば一目瞭然の通り点線で囲った丸のエリアには4の後衛の位置からよりも3の前衛の位置からのほうが近いのです。図12-2のように前衛がカバーし、後衛は反対側のコートをカバーするというのがひとつの方法です。ドロップショットを決められた場合には前衛の責任でもあります。
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